パッドが薄いナチュラルショルダーで脇のスリットなしのボディーに、2Bシングルピークドラペルが特徴の”OLIVER”。
シングルピークドラベルがよく使われる逆三角形フォルムとは真逆のアプローチ、ですがテイラー仕立てのジャケットのリッチな魅力は、ボディーのナチュラルフォルムとシャープな襟のコントラストで倍増しています。
素朴な程よい毛足や肉感と、品を感じるしなやかな素材感が融合した JOHN FOSTER FLANNELとジャケットデザインがとてもマッチした、テイラードを想い想いのスタイルで楽しめるHEUGNの魅力を象徴するジャケット。
お堅く紋切り型のブリテッシュスタイルではなく、牧歌的な匂いを残して肩肘張らず、英国調を楽しませてくれるHEUGNのセンスが好きなんです。
《Fabric:》
今回使用した生地はJohn Fosterという英国の生地。
英国のウエストヨークシャー州ハダーズフィールドのクイーンズベリーにおいて、1891年織物商としてスタート生地メーカーです。
特徴はハダーズフィールドという場所柄、モヘアや梳毛のスーツ生地が特徴的な産地です。
梳毛と言ってもイタリアのロロピアーナやゼニアのようなスーパー×××のようなファインなウールスーツ生地というより、英国本来の330g〜460gくらいのしっかりとした梳毛のスーツ生地が特徴。
今回はその英国流のファインな梳毛の背景でフランネルを仕立てにしているため、程よく男らしさもあり、しなやかでソフト、上品な光沢があるというのがポイント、着込むうちにさらにソフトになって程よくカジュアル感が生まれると思います。
有名なFOXBrotherとの違いは、フォックスは、より太番手の紡毛の糸を使用してフランネルを作っているため、より男らしくハードな印象になります。
私の長年の経験値から今回使用した梳毛よりのフランネルは、オーダーの中でしか使用されて来ていないため、なかなか既製のファッション衣料には使われていないのが実情です。


・HEUGN JACKET004 “OLIVER”　col-Gray　size-2,3,4　101,200円